2011年09月04日
CCが閉店したわけ

DanecBar CC閉店に際して、多くの方から「なぜ終わるんですか」という問いかけをいただきました。これについては簡単に一言二言で語れることではないのですが、閉店してから何人かの方とやり取りして私自身あらためて見えてきた事もあるので、書いてみますね。
私自身の考えとして、カフェやクラブをやる場合、フラっと立ち寄ったお客様に誰もいないお店を見せることは論外でした。SLという世界では、ただでさえ街並みの割に人が少ないです。コミュニケーションがメインなお店でスタッフがいないとなったら、そのお客様は二度と来られないかもしれない、SLに絶望して二度とINしないかもしれない。というわけで、お店をやる以上とにかく営業中は誰かがいてお客様の相手をしないといけないと考えたわけです。
RLのお店を考えてみれば、毎日きちんと営業時間に営業してない店なんてまずないですよね。もちろんRLのお店はリアルに生活費を稼ぐ必要があり、SLはL$を換金できるとは言ってもそうそう儲かるものじゃありませんから、直接比較できるものではないですが、お客様にとっては行ってみたらやってないお店ってやはりダメだと思ったんです。
スタッフに対して「あなたは何曜日には来なさい」と命令できるお店ではありませんから、いきおい私がずっと留守番することになります。毎日同じように踊ってるだけではお客様も飽きてしまいますから、なにかしら企画を立てて盛り上げていかなければならなかったのですが、「毎日出勤する」という事がとにかく負担になってしまって、他のことを効率的に進められなくなってしまいました。
半年ほど前から、新たな試みとしてセットと演出を組み合わせた個人ステージを作り、定期的にイベントを行うということを考えてきました。とりあえずママの私と、そのようなステージの経験があるよぴさんが個人ステージを行い、他のスタッフはシンクロダンスショーを行う。いずれは他のスタッフでも興味があればそれぞれ個人の演出付きステージを考えてもらうという方向でしたが、自分でやってみてこの方法はかなり難しいことに気づきました。いわばひとつの物語をステージで作ることになるので、ステージセット、パーティクル、アニメーション、音楽、衣装その他諸々かなり多方面に手を出さざるをえず、明に暗にかなりの努力と経費が必要になります。頑張って一回イベントをやっても、二回目は果たして半年後になるか一年後になるかという気がしてきました。
そういうことを実際にやっているお店もあるので(ストリップは基本ありませんが)不可能なことではないのですが、かなりのパワーが要ることは確かです。
もちろん人が少ない中で頑張っているお店はいっぱいありますし、素晴らしいステージを成功させているお店もいっぱいあります。そういう意味では私の力が足りなかったとしか言いようがありません。「甘ったれるな、みんな頑張ってるんだ」と言われても返す言葉はないのですが、私にとってはもうこのへんが限界でした。なにしろお店始めて以来二年八ヶ月、23時から深夜にかけての仕事なので夫婦生活もさっぱりになってしまって(笑)。
そういうことで、SIMオーナーサイドとも話し合ってCCは閉店させていただくことになりました。
以前からSLのお店が義務感だけになってはいけない、それでは続かないとスタッフにも言ってきたのですが、オーナーでありママである私だけは義務感から逃れられなかった、それが閉店の理由ということになるかと思います。
最後に一応考えていた形のショーをやることもできましたし、当分の間私はゆっくり休ませていただきたいと思います。ほんとうにありがとうございました。